【企業行動に関する調査】・・・内閣府
8割超える残業削減
◆ 利益確保策の一環に賃金調整を含む雇用調整の実施率が46%――内閣府の企業行動に関する調査が明らかにしたもの。最も多いのが残業削減の85%で、加工型製造業では9割を超える。正社員の解雇が4.7%にとどまっているのに対し、正社員以外の解雇は6倍強の29.7%にも上っている。急激な景気減速の下で進行する雇用調整の現状をみると――。
厳しい状況下で利益確保を図る取組みとして実施されているのは、生産工程・作業工程等の効率化が最も多く(64.7%)、次いで原材料・燃料・商品等の調達先の見直し(60.5%)。賃金調整を含む雇用調整は45.9%だった。ただし製造業の雇用調整は56.1%にアップする(下表)。
製造業を業態別にみると、加工型製造業(機械、電気機器など)では各取組み率が全産業より増加し、幅広い対応を講じていることが分かる。生産工程等の効率化は83.2%に達し、雇用調整は67.8%になる。素材型製造業(繊維製品、パルプ・紙、化学、鉄鋼など)の雇用調整も全産業を9ポイント上回る。
利益確保の取組み(複数回答) 単位%
| 全産業 | 製造業 |
| 非製造業 | ||
素材型 | 加工型 | その他 | ||||
販売価格の引上げ | 48.1 | 61.7 | 66.2 | 51.0 | 71.5 | 32.4 |
雇用調整 | 45.9 | 56.1 | 54.9 | 67.8 | 42.4 | 34.2 |
設備投資の抑制 | 58.6 | 68.5 | 69.0 | 76.9 | 57.6 | 47.2 |
省資源・省エネルギー化 | 44.5 | 55.1 | 54.2 | 57.7 | 52.7 | 32.2 |
生産・作業工程の効率化 | 67.4 | 81.4 | 78.2 | 83.2 | 81.8 | 51.2 |
原材料等調達先見直し | 60.5 | 69.1 | 69.0 | 72.6 | 64.8 | 50.6 |
内部留保の取崩し | 16.1 | 18.3 | 13.4 | 22.1 | 17.6 | 13.6 |
その他 | 12.3 | 10.5 | 12.0 | 10.6 | 9.1 | 14.3 |
特段の取組みなし | 5.4 | 1.7 | 1.4 | 0.5 | 3.6 | 9.6 |
記入社数 | 962 | 515 | 142 | 208 | 165 | 447 |